6061アルミニウム合金製自動車部品のカスタム製作

6061アルミニウム合金（AA6061）は、マグネシウムとシリコンを主成分とする熱処理強化型アルミニウム合金で、優れた機械的強度、耐食性、加工性を持ち、自動車部品のカスタム製造に広く使用されています。
 

カスタム製造プロセス

6061アルミニウム合金製自動車部品のカスタム製作では、精密加工技術が多用され、非標準部品や少量生産（1～1000個程度）に適しています。典型的なプロセスは以下の通りです。

1. 設計と見積もり：お客様から3D CADモデルまたは図面をご提供いただき、メーカーがDFM（設計製造性）分析を行い、材料、複雑さ、数量に基づいて見積もりを行います。
2. 材料準備：6061-T6の板材、棒材、または形材（厚さ0.5～100mm）を選定し、前処理で酸化層を除去します。
3. 加工成形：
   • CNC数値制御フライス加工/旋盤加工：中核となるプロセスで、5軸CNCマシンを使用して、ブラケットやヒートシンクなどの複雑な形状を加工します。公差は±0.01mmまで可能です。
   • 押出成形/引抜成形：車体フレームなどの形材のカスタム製作に使用されます。
   • 鋳造：砂型鋳造またはダイカストは大型部品に使用され、後工程で機械加工による仕上げを行います。
4. 熱処理：T6処理（530℃での溶体化処理＋175℃×8時間の人工時効処理）により、強度を高めます。
5. 表面処理：陽極酸化処理（II型、耐食性層を提供）、ビーズブラスト、または粉体塗装により、黒色/赤色などのカスタムカラーを実現し、耐摩耗性と美観を高めます。
6. 品質検査と梱包：寸法測定（CMM）、強度試験、表面検査を行います。出荷前にQC確認を行います。

全体のサイクルは複雑さによって7～30日かかり、クイックプロトタイピング（3～5日）にも対応しています。

自動車部品における応用

• 構造部品：シャーシブラケット、サスペンションアームなど、30%以上の軽量化を実現します。
• 熱管理：ラジエーター、シリンダーヘッドカバーなど、高い熱伝導率を利用します。
• 内装/外装：ホイール、ハンドルなど、陽極酸化処理による美観と耐久性を実現します。
• 電気自動車専用：バッテリートレイ、モーターハウジングなど、軽量化カスタムに対応します。